2026-10-15

絵も描けないのに、キャラ2人が喋るショートを毎日作っている仕組みの全体図

台本1枚からキャラの口パクまで、顔も声も出さずに縦動画を毎日出すために組んだ流れと、途中で詰まった所を工程ごとに書きます。

キャラが2人出てきて、声に合わせて口を動かしながら喋る。そういう15秒前後の縦動画を毎日作って、Instagram・TikTok・YouTubeショートに出しています。全部ひとりです。

絵は描けません。アニメも作れません。プログラムも書けません。顔も声も出していませんし、編集ソフトは開いていません。

それでも組めたので、どこが機械で、どこが手なのかを工程ごとに全部書きます。「全自動」にはなっていません。残った手作業も最後に書きます。

全体の流れ

台本.txt              1行が「誰:台詞」。1行=1文
    │
    ├─ キャラの絵     1回だけ作る。以後ずっと使い回す
    │    └ 口の差分   閉じ・半開き・開きの3枚 × 2人 = 6枚
    ↓
声/*.mp3              1台詞につき1つ。同じ台詞・同じ声なら作り直さない
    │
    ↓
コマ                  1秒を15枚に割る。声の大きさで口の絵を選ぶ
    │
    ↓
縦動画 1080×1920
    │
    ↓
Instagram / TikTok / YouTubeショート

台本以外は、2本目から何も作り直していません。

工程ごとの中身

1. 台本は1枚のテキスト

ウタガワ:顔も声も出さずに/毎日動画出してるって?
マサヲ:出してる。
ウタガワ:編集してるんでしょ。
マサヲ:編集ソフト、開いてない。

「:」の左が話す人。「/」で字幕が改行されます。それだけの決まりです。

絵コンテも、秒数も、口の動きの指定も書いていません。

1行が1文であることが、この先の全部の土台になります。この1文がそのまま、声1つ・字幕1枚・口が動く区間1つになります。3行目の読み方がおかしいときに、3行目だけ作り直せます。

2. キャラの絵は1回しか作らない

ここが一番つまずいた所です。

生成で絵を作ると、同じ顔が二度と出ません。1本目と2本目で別人が喋っていました。何度頼み直しても同じです。

だから1枚だけ作って、ずっと使い回しています。作るときの条件は3つだけです。

この3つは絵のための条件ではありません。次の工程のための条件です。ここを外すと、作り直しになります。

3. 口は生成しない。描く

開いた口を生成に頼むと、眉も目も輪郭も一緒に変わります。別人になります。

やめました。いまは閉じた口を顔の色で消して、その上に描いています。

閉じ横に短い線を1本
半開き小さい楕円
開き大きい楕円

線1本と楕円2つです。絵が描けなくてもできます。

顔の色は決め打ちにせず、口の少し上から取っています。決め打ちにすると、その四角だけ色が浮いて、貼り紙のように見えます。

4. 声は使い回す

1台詞につき1つ、読み上げの契約先で作っています。

ファイルの名前を、声の種類と台詞の中身から決めています。同じ人が同じ台詞を言えば同じ名前になるので、すでにあるものは作りません。

「それだけ。」「書いてない。」のような短い返しをわざと重ねていくと、本数が増えるほど新しく作る量が減ります。毎日出す前提なら、ここは最初に入れておく所です。あとから入れても、それまでに払った分は戻りません。

5. 口は声の大きさで決まる

1秒を15枚に割って、そのとき鳴っている声の大きさを測ります。

小さければ閉じ、中くらいなら半開き、大きければ開き。それだけです。

母音の形には合っていません。「あ」と「い」で口の形は変わりません。それでも15秒なら喋って見えます。細かく合わせようとすると作りが重くなるので、やっていません。

6. 聞いている方を暗くする

2人にして最初に失敗したのがここでした。

声を分けても、画面を見るとどっちが喋っているか分かりません。字幕の色を変えても足りませんでした。

効いたのは、話している方ではなく聞いている方の明るさを半分に落とすことでした。これだけで一目で分かります。話している方を手前に重ねるのも、同時に入れています。

7. 画面の下から2割は空ける

できた動画を上げたら、顔が隠れていました。SNSの表示が下に重なります。

画面の真ん中に置いたつもりでも、下から2割は見えません。最初から空ける場所を決めておくだけで、作り直しが消えます。

8. 字幕は道具側で縮める

長い台詞が画面から切れました。左右が1文字ずつ消えます。

最初は台本の側で文字数を縛ろうとしましたが、書くたびに数えることになって続きませんでした。

いまは「入らなければ字を小さくする」を道具に持たせています。人が数えなくてよくなります。

うまくいった決めごと、4つ

  1. 1行=1文 — 直すときに1行だけ作り直せる
  2. 絵は1回だけ作る — 生成し直すと別人になる
  3. 口は生成せず描く — 顔が変わらない
  4. 同じ台詞の声は作り直さない — 毎日出すと、ここが費用の差になる

詰まった所

一番時間を使ったのは、ずれたときの直し方でした。

出てきたものがずれるたびに、その場で言い直していました。

もう少し短くして

直ります。その回だけです。次の日、また同じことを言っています。その場の言い直しは、どこにも残らないからです。

いまは、最初に渡す文に1行足す形に変えています。1回のずれにつき1行。その文はいま10行あります。

足す言葉には条件がありました。数で言えることです。

✕ 何回足してもずれる○ ずれない
短くして14文字まで
テンポよく8往復まで
いい感じに(言い換えられない。足さない)

こちらが決めていないものを、相手が決められるわけがありません。

人に残した2つ

消そうとして、2回失敗しました。

音声を聞く。 読み方を文字で確認すれば済むと思いましたが、抑揚は文字に出ません。文の頭が下がる、語尾が跳ねる。聞いた人は内容より先にそこが気になります。

台本を読む。 別の道具に検品させています。言い過ぎた言い回しはかなり拾ってくれますが、やっていないことを、やったことにして書いてくるのは拾えません。文としては正しいからです。実際、この文章を書いている最中にも1回出ました。数えていない数字を、数えたことにして書いていました。

合わせて1分かかりません。「全自動です」と言えないのは、ここが理由です。

使っているもの

どれも私が作ったものではありません。組み合わせ方を決めただけです。

作り方をまとめた記事

この記事では全体の流れを書きました。実際に貼る文(台本を出す10行、口の差分を作らせる文、口パクさせる文)は、noteにまとめています。

台本が出てくる所までは無料で読めます。自分のAIで1本出してから、先に進むか決めてください。